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3月7日(土)オーサカ Asia スター★アワード&トーク

祝福ムードいっぱいの中、緊張の張孝全さん登場!

今年新設された賞、「オーサカ Asia スター★アワード」の授賞式とトークショーがシネ・リーブル梅田にて開催されました。
この賞は、第10回を迎えたOAFFが、よりアジアの映画界とのつながりを密にし、アジアの映画界において広く活躍するスターを顕彰するために設立されたもの。栄えある第1回の受賞者に選ばれたのは、台湾の俳優・張孝全(チャン・シャオチュアン)さん。彼は今回、映画祭も大阪も初めての訪問となりました。

イベントは、彼の出演作にして今年の出品作でもあるコンペティション部門及び特集企画《台湾:電影ルネッサンス2015》の『コードネームは孫中山』の上映後21:20からと遅い時間にもかかわらず、チケット入手激戦プログラムでした。満席の場内が暗転し、まず流れたのは、彼の近年の出演作の予告編。『失魂』『GF*BF』『念念』『真夜中の5分前』の4作品が紹介された後、司会・安田祐子さんの進行で授賞式&トークショーが始まりました。

上倉庸敬大阪映像文化振興事業実行委員会委員長からの挨拶ののち、張孝全さんが登場。上倉委員長からクリスタルの表彰盾と花束を受け取った張孝全さんは、「緊張しています。このように俳優として評価していただけたこと、また初めての大阪で初めてのOAFF、しかも初めて設立された賞を受けたことは非常に光栄で励みになります。ありがとうございます」 とお礼を述べられました。が、このとき、本当に緊張していたようで、汗が噴き出していた彼。トークショーにうつる前に、カーディガンを脱いで、シャツ+タイのシンプルな装いに変わって再登壇されました。

ここからはトーク。彼をひと目見るために、わざわざ遠方からかけつけたというファンも多く、この受賞への祝福ムードが流れるなか、Q&Aが始まりました。
質問の中でも、興味深かったのは『コードネームは孫中山』の監督イー・ツーイェンとの出会い。『コードネーム~』ではカメオ出演となったが、その理由は「監督との出会いがなければ、僕は俳優になっていなかったから」とのこと。「監督は『藍色夏恋』の前に、目にかなった若者を探していて、そんなとき僕はたまたま声をかけられた。当時の僕は17才だったんですが、何て声をかけられたかは忘れてしまいました(笑)。それ以来、監督とは連絡をとりあう関係になりました。監督の誘いだったら喜んでお受けしたいと思い、ちょっとした役でしたが出演させていただきました」と振り返られました。

また、初めての来阪をどう楽しんでいるかを問われると、「レトロな映画館や喫茶店をめぐっていた」とか。「たまたま入った喫茶マヅラのマスターがとても印象的な方だったんですが、話してみたら、マスターは台湾でお生まれになって大阪で育った方だったそうで。驚きました」とディープな大阪も満喫した模様。スクリーンではさまざまな顔をみせる彼だが、素の状態だととてもシャイな印象。質問の答えはとても謙虚で、ファンからの声にもはにかみながら応えてくれました。

OAFFの後は、シルヴィア・チャン監督の『念念』が香港国際映画祭のオープニング作品として招かれており大忙しの彼。今後の活躍にも注目です。