- 日本初上映
コンペティション部門
パンツ泥棒
Underpants Thief
監督:サマラトナ・ディッサナーヤカ
Director: Somaratne DISSANAYAKE|2017年|スリランカ|90分
上映日 | 時間 | 会場 | ゲスト登壇(予定) |
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3/10土 | 12:00 | シネ・リーブル梅田4 | |
3/15木 | 16:40 | ABCホール | ◎ |
【開催レポート】
- 出 演
- ディルハニ・アショカマーラ
プブドゥ・チャトゥランガ - 作品解説
精神疾患を持つ30歳のサムは、女性のパンツを見ると、触りたくなる衝動を抑えられない。洗濯物のパンツを盗むのは序の口で、時には警察沙汰にまでなる始末。兄マヘシュの妻、ナヤミは、当初サムに懐疑的な目を向けていたが、サムの奏でるギターの音色を聞き、サムの内面にある純粋さを感じ取る。問題行動を止めさせる方法を模索し始めたナヤミと、サムが住む実家の売却のことしか頭にないマヘシュとの間に、大きな溝ができ始め…。
一見理解しがたい行動をする主人公サムは、誰にもその内面を理解してもらえない孤独な人間の象徴のようにも映る。女性のバストトップにただ触れ、ギターのようにつま弾くだけで満足するサムは、「母なる象徴」を求める無垢な子どものようだ。スリランカ映画界の第一人者、サマラトナ・ディッサナーヤカ監督が、サムの欲求を逆手に取り小遣い稼ぎをする家政婦や、実家売却のためサムの治療を後回しにする兄に殺伐とした現実社会を投影。社会的弱者が唯一の理解者を得て成長するまでを描いた。サスペンス調、コメディー調を交えながら、絶妙のさじ加減でデリケートな問題にアプローチした話題作。