特集企画《アジアの失職、求職、労働現場》
亡命記
THE REFUGEE
監督:野村芳太郎Director: NOMURA Yoshitaro|1955年|日本|135分
上映日 | 時間 | 会場 | ゲスト登壇(予定) |
---|---|---|---|
3/6月 | 18:30 | 阪急うめだホール |
- 出 演
- 佐田啓二
岸惠子
佐分利信
笠智衆
伊藤雄之助 - 作品解説
敗戦後の1949年、幼い娘を連れた左千子が毎日午後6時、神戸駅に立っている。中国で別れたままの夫・顔紹昌と再会できるのを待ちわび、小間物売りなどして細々暮らしている。その美貌ならもっと簡単に金儲けが出来ると言われても、彼女は応じない。一斉取り締まりでパンパン(娼婦の俗称)と間違われて捕まった時、助けてくれたのは、一緒に暮らすダンサーの清美である。一方、中国人である紹昌は親日派とされ重慶政府から追われるが、ようやく逃げ延びて、日本に亡命してくる。そして左千子と会うことができたが、仕事はなく、やむなく麻薬の密売に手を染める。
1953年の大ヒット作『君の名は』と同じ佐田・岸のコンビによる大作ドラマで、戦中から戦後、生きるために必死であった時代の人々の姿が描かれる。二人は、紹昌が医学生として日本に留学していた時、看護婦の左千子の世話になったのがきっかけで結婚、南京に渡った。紹昌は当時の南京新政府のため和平の努力をしたが、そうした人々は新中国では裏切り者とされたのである。35mmフィルム上映。[岸野令子]
- 製 作
- 協 力