

日本映画の名匠たちが見つめた東北、
そして「3.11」を機に東北へのエールを込めて製作された作品など一挙上映!!
未曽有の大震災から1年。地震と大津波による破壊、さらに原発事故で、未だ東北は未来が見えない非常事態にあります。破壊によりたくさんの人々の命、家や町、風土を消し去り、数々の記憶さえも奪い去ってしまいました。また原発から放出された放射能は世界に拡散されるとともに、次の世代へも図り知れない影響を与え続けています。
あまりに過酷な事態となった東北への想いを込めて「東北映画特集」を開催します。貴重な市川崑の名作『東北の神武たち』や、震災前の気仙沼を舞台に描いた未公開作品『気仙沼伝説』を特別上映!!さらに失われた町や人々、その暮らしを題材にした劇映画の数々、日本映画の名匠たちが見つめた東北、そして「3.11」を機に製作された映画などを一挙上映いたします。映画には数々の記憶、風土が映されています。遠い大阪の地で、かけがえのない東北の人々への想いを馳せることで、いたみを少しでも共有し、そして1日も早い復興を念じて開催いたします。
芸術文化復興支援基金への募金のお願い
東北に映画を届けよう!プロジェクト「シネマエール東北」など、東北を「映画」で応援しようとする活動が続けられています。これら活動への募金をお願いします。期間中、募金箱を設置いたしております。皆様のご協力をお願い申し上げます。
- 日 程
- 2012年3月3日(土)〜 9日(金)《各回入替制》
好評上映中!
3/3 土 |
10:30 命美わし |
12:10 花の白虎隊 |
14:00 幻の馬 |
15:50 気仙沼伝説 ※トークあり |
18:40 地方記者 |
20:25 津軽じょんがら節 |
3/4 日 |
10:30 春の山脈 |
12:05 こころの山脈 |
14:10 東北の神武たち |
15:30 3.11 A Sense of Home ※舞台挨拶あり |
17:05 3.11 明日 |
19:40 小原庄助さん |
3/5 月 |
11:00 地方記者 |
12:50 津軽じょんがら節 |
14:55 小原庄助さん |
16:50 幻の馬 |
18:40 春の山脈 |
20:10 こころの山脈 |
3/6 火 |
11:00 小原庄助さん |
12:50 3.11 明日 |
15:25 3.11 A Sense of Home ※舞台挨拶あり |
17:00 津軽じょんがら節 |
19:00 東北の神武たち |
20:15 幻の馬 |
3/7 水 |
11:00 花の白虎隊 |
12:55 命美わし |
14:40 こころの山脈 |
16:50 春の山脈 |
18:25 気仙沼伝説 |
20:40 小原庄助さん |
3/8 木 |
11:00 こころの山脈 |
13:05 気仙沼伝説 ※トークあり |
15:20 花の白虎隊 |
17:10 命美わし |
18:50 津軽じょんがら節 |
20:45 地方記者 |
3/9 金 |
11:00 津軽じょんがら節 |
13:05 幻の馬 |
15:00 地方記者 |
16:50 春の山脈 |
18:30 花の白虎隊 |
20:20 命美わし |
- トーク&
舞台挨拶 - 3月3日(土)15:50 ※『気仙沼伝説』上映前に行います
小林政広監督トークショー
3月4日(日)15:30 ※『3.11A Sense of Home』上映後に行います
3月6日(火)15:25 ※『3.11A Sense of Home』上映後に行います
山崎都世子監督舞台挨拶
3月8日(木)13:05 ※『気仙沼伝説』上映時に行います
小林政広監督トークショー - チケット
- 前売1回券1200円、前売3回券3000円
※前売券は、劇場窓口、チケットぴあ、セブン・イレブン、サークルK・サンクス(以上、Pコード:463-460)、他にて好評発売中! → 販売終了しました。
当日:一般1400円、 学生・シニア・会員1000円、 高・中・小800円
当日3回券3600円、シニア・会員3回券2700円、〈レイト割引〉最終回は1000円均一
※連日朝より当日分の整理番号付き入場券の販売を開始します。ご入場は各回10〜15分前より整理番号順となりますので、前売券なども受付にて入場券とお引き換え下さい。各回完全入替え制となりますので、ご注意ください。 - 会 場
シネ・ヌーヴォ(九条)


(C)国際放映
キネマ旬報ベストテン 第10位
小原庄助さん
1949年/新東宝/白黒/91分/デジタル
監督:清水宏/脚本:清水宏、岸松雄/撮影:鈴木博/音楽:古関裕而/美術:下河原友雄
出演:大河内傳次郎、風見章子、飯田蝶子、清川虹子、清川荘司、田中春男
◆子供と地方ロケを愛した名匠・清水宏の牧歌的田園劇。題名はいうまでもなく民謡「会津磐梯山」から取られている。朝寝朝酒朝湯が大好きな主人公を剣戟スター 大河内傳次郎が巧演。『有りがたうさん』(36年)のロケ地だった伊豆が会津に見立てられている。

(C)1951松竹
キネマ旬報ベストテン第9位
命美わし
1951年/松竹大船/白黒/80分/16ミリ
監督:大庭秀雄/原作:八木隆一郎/脚本:柳井隆雄/撮影:長岡博之/音楽:吉沢博/美術:浜田辰雄
出演:笠智衆、三國連太郎、佐田啓二、杉村春子、淡島千景、桂木洋子
◆仙台市に現存する伊達政宗が築いた名城・青葉城が舞台。この濠で身投げしようとする娘を助けた新聞記者が、その理由を聞き世論に訴えるが、逆に苦境に追い込まれる……。その後、『君の名は』を撮ることになる大庭秀雄の社会派風メロドラマの傑作。

花の白虎隊
1954年/大映京都/白黒/91分/16ミリ
監督:田坂勝彦/脚本:八尋不二/撮影:牧田行正/美術:太田誠一/録音:大谷巌
出演:市川雷蔵、勝新太郎、花柳武始、阿井美千子、峰幸子、黒川弥太郎、入江たか子
◆明治以降、現在に至る東北の受難の歴史はここにある。官軍と戦った会津藩(福島)の悲劇、不遇をかこった結果、原発を受け入れ、遂には放射能汚染の直中にいる……。雷蔵、勝新らが演じる白虎隊の飯盛山の悲劇は今も晴れることはないのか。

幻の馬
1955年/大映東京/カラー/91分
監督・脚本・音楽:島耕二/脚本:長谷川公之/撮影:高橋通夫/音楽:大森盛太郎/美術:高橋康一
出演:若尾文子、北原義郎、岩垂幸彦、遊佐晃彦、見明凡太朗、柳永二郎
◆大映の社長だった永田雅一の持馬でダービーを制しながら病いに倒れた伝説の名馬トキノミノルがモデル。名馬を生んだ牧場の娘に若尾文子、馬とのふれあいを描いた佳作。3.11で被害を受けた八戸線の種差駅(現・種差海岸駅)や廃線になった南部縦貫鉄道でロケ。

(C)東宝
東北の神武(ずんむ)たち
1957年/東宝/白黒/58分
監督:市川崑/原作:深沢七郎/脚本:久里子亭/撮影:山田一夫/美術:中古智/音楽:団伊玖磨
出演:芥川比呂志、伊豆肇、左卜全、佐藤允、千秋実、東郷晴子、浪花千栄子
◆「楢山節考」で文壇に衝撃を与えた深沢七郎の第2作。東北の貧しい山村で嫁が取れない次男・三男の中でも相手にされない男が、伝え聞く山の彼方の娘ばかりの村へ旅立つという土俗的艶笑譚。深刻に構えず描き出した市川崑監督の知られざる傑作!!
●フィルム提供:東京近代美術館フィルムセンター

(C)1962松竹
春の山脈
1962年/松竹大船/白黒/72分
監督・脚本:野村芳太郎/原作:源氏鶏太『わが町の物語』/撮影:川又昂/音楽:池田正義/美術:宇野耕司
出演:鰐淵晴子、十朱幸代、山下洵二、三上真一郎、佐野周二
◆会津若松と近郊の東山温泉が舞台。磐梯山が遠景に見える。東京の高校を出て故郷の会津若松に帰って来た娘と、芸者になった同級生。ふたりをとりまく青春模様を描いた好編。若き鰐淵と十朱が意地を掛けてかけっこで決闘! 野村芳太郎が脚色・監督した明朗青春篇。

(C)東宝
地方記者
1962年/東宝/白黒/90分
監督:丸山誠治/原作:朝日新聞通信部/脚本:国弘威雄、関沢新一/撮影:玉井正夫/音楽:阿部皓哉
出演:フランキー堺、白川由美、星由里子、夏木陽介、児玉清、土屋嘉男
◆フランキー堺が地方で働く記者を熱演。事件という事件も起きなかった平穏な田舎町。誘致した工場の汚水により、近海の魚が全滅する。漁民たちは猛烈に抗議するが…。地震と原発事故で大きな被害を受けた福島県のいわき市で撮影。まさに今起こっている事態と重なる。

キネマ旬報ベストテン第8位
こころの山脈
1966年/本宮方式映画製作の会/白黒/105分
監督:吉村公三郎/脚本:千葉茂樹/撮影:杉田安久利/音楽:池野成/美術:入野達弥
出演:山岡久乃、宇野重吉、吉行和子、奈良岡朋子、殿山泰司、佐々木すみ江
◆福島県の本宮町の小学校の教師や母親ら町を挙げて映画作りに協力した異色作。産休での先生にかわって臨時教員として教壇に立った母親が、先生やPTAに批判されながらも奮闘する。小津安二郎の通夜の晩、脳出血に倒れた吉村の奇跡といわれた復帰作。

キネマ旬報ベストテン第1位・監督賞・女優賞
津軽じょんがら節
1973年/斎藤プロ・ATG/カラー/102分
監督:斎藤耕一/脚本:中島丈博、斎藤耕一/撮影:坂本典隆/音楽:白川軍八郎、高橋竹山ほか
出演:江波杏子、織田あきら、中川三穂子、西村晃、佐藤英夫、寺田農
◆故郷・津軽を捨て東京に出た女(江波)とやくざに追われる若い男(織田)が青森県の津軽半島を旅してゆくロードムービー。津軽の荒涼とした海と津軽三味線のもの哀しい音色。映像派監督・斎藤耕一の代表作。原作は長部日出雄の同名直木賞受賞作。
3.11 A Sense of Home Films
2011年/なら国際映画祭/75分/デジタル
◆東日本大震災後、河瀬直美監督の呼びかけにより、世界の映画作家ら総勢21名が集結。3分11秒の映像で紡ぐ、それぞれの“A Sense of Home”(「家」という感覚)。
●参加監督:ビクトル・エリセ、アピチャッポン・ウィーラセタクン、ジャ・ジャンクー、桃井かおり、ジョナス・メカス、ポン・ジュノ、想田和弘、チャオ・イェ、パティ・スミス、河瀬直美ほか。
311仙台短篇映画祭 映画制作プロジェクト作品
3.11 明日
2011年/仙台短篇映画祭/137分/デジタル
◆映画が観たい、映画祭がやりたい、映画をつくってほしい……仙台短篇映画祭の声に応えた41人の作り手たちが、3分11秒という制約のなかで3.11以降の自分と対峙し葛藤を経て生み出したそれぞれの「明日」をオムニバス形式で綴る。
●参加監督:冨永昌敬、鈴木卓爾、濱口竜介、佐藤良祐、内藤瑛亮、加藤直輝、岡田まり、和島香太郎ほか。


特別未公開作品上映
気仙沼伝説
2006年/葵プロモーション、パグポイント/カラー/117分
監督・脚本:小林政広/撮影:伊藤潔/音楽:周防義和/美術:山崎輝
出演:鈴木京香、杉本哲太、岸部一徳、倍賞美津子、鈴木一真、國村隼、渡辺真起子、フー・ビン、香川照之、尾野真千子、加藤治子
◆気仙沼を舞台に伝説のキリシタン財宝を巡る恋と冒険の物語。考古学に夢中な主人公に鈴木京香、幼馴染みの考古学者に杉本哲太が扮し、風向明媚な気仙沼の港町を縦横に駆け巡るラブコメディ。2006年、震災前の気仙沼で撮影され、長らく未公開だったが、復興を祈念して特別上映。
- 主 催
- シネ・ヌーヴォ
大阪アジアン映画祭 - 協 力
- 東京国立近代美術館フィルムセンター
葵プロダクション+パグポイント
東宝
松竹
角川映画
国際放映
なら国際映画祭実行委員会
仙台短編映画祭
- 上映プログラム
- 特別招待作品部門
- コンペティション部門
- 香港映画祭
- インディ・フォーラム部門
- [プレイベント]
おおさかシネマフェスティバル2012 - [連携企画]
3.11から1年
〜東北映画特集 - チラシダウンロード
表面(1.1MB) - チラシダウンロード
裏面(2.1MB)