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  • 日本初上映

特集企画《台湾:電影ルネッサンス2019》

Father(仮題)

Father [紅盒子]

監督:ヤン・リージョウ(楊力州)

Director: YANG Li-chou|2018年|台湾|98分

上映日 時間 会場 ゲスト登壇(予定)
3/12火 21:20 ※完売 シネ・リーブル梅田4

【開催レポート】

Father(仮題)
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出  演
チェン・シーホワン(陳錫煌)
作品解説

台湾の伝統芸能である人形劇“布袋戯”。『戯夢人生』(93)をはじめとするホウ・シャオシェン(侯孝賢)監督作に出演し、強い印象を残したリー・ティエンルー(李天禄)は、人間国宝とも称された布袋戯の名手だ。そんな彼の愛弟子でもある二人の息子、長男のチェン・シーホワン(陳錫煌)と次男のリー・チュエンツアン(李傳燦)。家督を継いだ次男は名門を守り、父と異なる姓を持つ長男は、己の道を邁進し、名人の高みへと達した。この映画は、10年間にわたってチェン・シーホワンを追い続けた、世界最高峰の人形師一家の愛憎と、布袋戯の栄枯盛衰の記録である。

監督のヤン・リージョウ(楊力州)は、OAFF2016で上映された『あの頃、この時』(14)の精緻でドラマティックな演出が記憶に新しい、台湾ドキュメンタリーの巨匠。4人のキャメラマンによって撮影された映像は、チェン・シーホワンの指先の微かな動き、手に刻まれた皺の1本1本までが、芸術作品のように美しい。作中、自身の技術を惜しげもなく披露するチェン・シーホワンに、楊監督は尋ねる。「全部撮ってもいいのですか?」と。「秘密などありません」。微笑むチェン・シーホワンの表情に、伝統を継承する男の覚悟と自信を感じて心が震える。

配  給
太秦