受賞結果一覧
グランプリ(最優秀作品賞)
来るべき才能賞
スペシャル・メンション
ABC賞
薬師真珠賞
観客賞
審査委員を代表して
パン・ホーチョン監督(PANG Ho-Cheung/彭浩翔)からコメント
大阪アジアン映画祭に審査委員として招いていただいたことに感謝申し上げます。審査委員というのは楽しいと同時に辛い仕事でもあります。私どもフィルムメーカーは、映画を作るときは自分の努力だけでできますが、審査委員は皆さんが努力して作られた映画を審査するわけで、公平かつその努力を尊重しなければなりません。一生懸命討論した結果についてご説明します。
スペシャル・メンションを受賞したシャーリーン・チョイ(『セーラ』主演女優)ですが、10 年以上の時を経て、ついに演技の花を咲かせました。本人のキャリアにとっても初めての挑戦で、体当たりの演技をみせ、アイドル歌手から実力派女優として脱皮したことが、受賞理由となりました。
来るべき才能賞を受賞したメート・タラートン監督(『アイ・ファイン、サンキュー、ラブ・ユー』)ですが、コメディというものは言葉の翻訳や文化の違いを受けやすく、実は作るのがとても難しいにも関わらず、見事にバランスを取り、また同時に誇張や滑稽さをうまく避けて作っておられました。これは賞賛に値する才能です。
グランプリを受賞した『コードネームは孫中山』ですが、少年たちのいたずらによる小さな盗難事件が発端になるストーリーながら、よく見ると昨今の台湾社会の一般市民の生活や社会情勢を映し出しています。イー・ツーイェン監督は、シンプルなセリフ回しと細やかな表現方法で若手俳優たちの自然な演技を存分に引き出しました。
今回審査委員を代表して、大阪アジアン映画祭に感謝申し上げると共に、受賞されたみなさんに「おめでとう」と申し上げたいと思います。ありがとうございます。