
- 出 演
- 岸叶会
江間直子
岸カヲル
フィリップ・エマール
皆木ヒューゴ - 作品解説
父ケンタロウの亡き後、一人娘のカナエ(6)は祖母カヲル(73)に大事に育てられてきた。お盆のある日、母モモコ(39)がアメリカ人のアダム(50)とその息子ジョセフ(10)を連れて久しぶりに帰国する。モモコは娘との再会を喜び「アメリカに移住して一緒に暮らそう」と伝えるが、カナエは断固拒否し心を閉ざしてしまう。カナエの心を和らげようと、あの手この手を使い懸命に働きかけるアダム。カナエは次第に笑顔を取り戻し、その日の夕食は笑いの絶えぬ楽しいものとなる。しかしモモコは、一人暗い表情を浮かべていた。モモコはカヲルに伝えるべきことがあり、悩んでいた。一つはカナエを連れアメリカに移住するということ。もう一つは、ケンタロウの遺品である「カメラとパスポート」をカヲルに見せることだった。「辛いかも知れないが、逃げずに向き合うべきだ」と、モモコに決断を迫るアダム。翌日、モモコとアダムは海にいた。モモコは、アブラハムの墓で見た不思議な光景について語り始める。
本作はInternational Festival Signs of the Night(イタリア・ウルビーノ)で「SIGNS AWARD」を受賞、ビルバオ国際ドキュメンタリー・短編映画祭(スペイン)でも上映された。
『僕の帰る場所』、『解放区』、『Noise』などで撮影監督を務め、『種をまく人』では主演と撮影監督を兼任した岸建太朗監督作。