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  • 日本初上映

コンペティション部門

視床下部すべてで、好き

With All My Hypothalamus

監督:ドウェイン・バルタザール

Director: Dwein BALTAZAR|2018年|フィリピン|99分

上映日 時間 会場 ゲスト登壇(予定)
3/11月 16:30 シネ・リーブル梅田4    
3/16土 13:20 ABCホール

【開催レポート】

視床下部すべてで、好き
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出  演
イアナ・ベルナルデス
アンソニー・ファルコン
ニコ・マナロ
ディラン・レイ・タロン
ソリマン・クルズ
作品解説

雑多な人々が行き交うマニラの下町をいつも同じ制服を着て歩くミステリアスなアイリーン。店で試着する彼女に好意を抱く古着店店員、時々来店する彼女の魅惑的な若さに骨抜きにされた男やもめの電気店店主、彼女からの突然の電話で恋に落ちた大学生、道ですれ違う彼女に妄想を抱く孤独な泥棒――。恋心を支配する脳の視床下部で各々のアイリーンがスパークする4人の男の群像劇。

妖艶で挑発的なのに、あどけない。アイリーンを求める男の欲望や執着心を通した異なる顔を持つ女を見事に演じたイアナ・ベルナルデスは、『アニタのラスト・チャチャ』(OAFF2014)主演のエンジェル・アキノの娘で、『ミスターとミセス・クルス』(OAFF2018)などの作品でプロデューサーとして活躍してきた人。俳優デビュー作にして絶妙で繊細な演技力に圧倒される。また、劇中では徳永英明のヒット曲をカバーしたフィリピンの名曲「Ikaw pa rin」を流し、物語に引き込ませる仕掛けも功を奏した。

新鋭ドウェイン・バルタザール監督が構想から約7年かけて完成させた本作は、映画評価委員会がゼロ判定を下して物議を醸したが、批評家や国内外の映画祭からは高い評価を得ている。「第3期黄金期」真っ只中のフィリピン映画の奥深さを味わえる、新たな傑作。