第12回大阪アジアン映画祭|プレ企画

大阪アジアン映画祭連続ゼミナール

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第5回開催レポート(2017年1月15日@大阪国際交流センター)

新年第一回目は、恒例となった受講生の皆さんの年末年始海外鑑賞映画の報告会が冒頭に行われました。

受講生の方から挙げていただいたのは、デイン・イスカンダル・サイード監督のマレーシア・インドネシア合作映画『インターチェンジ』(Interchange)

また、香港で最新映画をご覧になった受講生の皆さんからは、ウォン・カーウァイ監督がプロデュース、トニー・レオン、金城武が出演の『擺渡人』(See You Tomorrow)や、OAFF2009グランプリ受賞『恋人のディスクール』のデレク・ツァン監督の新作でピーター・チャン監督プロデュースの『七月と安生』(Soul Mate)、また、親の介護問題を描いたドキュメンタリー『伴生』(Snuggle)、そしてエリック・ツァン、ショーン・ユー出演の『一念無明』(Mad World)を見たという方も。本作は、First Feature Film Initiative(香港政府が新世代香港映画監督育成のために作った、初めての商業映画制作支援の補助金制度)の第1号。香港政府が映画産業に再び力を入れ始めていることがうかがえます。

そして台湾映画では、ウェイ・ダーション監督のミュージカル映画『52Hz, I Love You』や、ジェイ・チョウがプロデュースした『1万キロの約束』(10,000 Miles)などの作品名が挙がりました。

最後に暉峻創三プログラミング・ディレクター(以下、暉峻PD)から、2本の邦画が紹介されました。

1本目は、マーティン・スコセッシ監督の『沈黙 -サイレンス-』。撮影はほとんどが台湾ロケで、台湾人スタッフも多数参加。「台北フィルムコミッションは、リュック・ベッソン監督『LUCY/ルーシー』に続き、大作の誘致に成功している」と暉峻PD。

2本目は、この日唯一OAFF2017のラインナップで正式発表作品となった瀬田なつき監督の井の頭公園100周年記念映画『PARKS パークス』。福岡県大川市で撮影された『想い出の中で』(OAFF2016)など、ご当地映画が増えていることに触れながら、「橋本愛、永野芽郁、染谷将太が自由自在な演技をしている。春風が吹いているような作品でありながら、随所に瀬田なつき監督の鋭い個性が全開」とコメント。OAFF2009『彼方からの手紙』から成長した姿で、クロージング作品を携えて戻ってきてくれる瀬田監督に、エールを送りました。

『PARKS パークス』