- 世界初上映
特集企画《台湾:電影クラシックス、そして現在》
人として生まれる
Born to be Human [生而為人]
監督:リリー・ニー(倪曜)
Director: Lily NI|2021年|台湾|105分
上映日 | 時 間 | 会 場 |
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3/11 木 | 18:15 | ABCホール |
3/14 日 | 13:00 | 梅田ブルク7:シアター7 |
![人として生まれる Born to be Human [生而為人]](../../img/films/t01_1.jpg)
- 出 演
- リー・リンウェイ(李玲葦)
ベラ・チェン(陳雪甄)
イン・ジャオトー(尹昭德)
リー・シュアン(李璇) - 作品解説
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2008年、台湾・基隆の中学校に通う、ちょっと気弱でゲーム好きな少年シーナンの身に異変が起きる。度重なる血尿と貧血。膀胱癌を恐れつつ息子を病院に連れて行った両親に告げられた病名は、「性分化疾患」――シーナンは一つの身体に男性と女性、二つの生殖機能を持って生まれていたのだ。性染色体検査の結果、主治医は「性別適合手術を受け、女性として生きるべき」とシーナンの両親に伝えるが…。
OAFF2020で上映されたフィリピン映画『メタモルフォシス』に続き、再び性分化疾患にフォーカスした作品が台湾から登場。LGBTQsを題材にした映画作品が比較的多い台湾だが、この難しいテーマに正面から挑んだ作品はほとんどないだろう。
監督のリリー・ニーはアメリカで映画を勉強し、今回が長編劇映画デビュー。重く暗くなりそうな内容を、独特の軽みでさらりと表現する演出力に驚嘆するが、本作で最も注目すべきは主演のリー・リンウェイ。少年から少女へ、精神と肉体がアンバランスに変化していく難役を、舞台で培った圧倒的な演技力で表現している。彼女はNetflixで世界配信されているドラマ版『返校』に主演しているが、映画界ではまだ新人。未来の台湾映画界を支えるであろう才能の誕生を見届けたい。[杉山亮一]