- 海外初上映
特別注視部門
騒動
Hurdang
監督:アロック・クマール・ドゥヴィヴェーディー
Director: Alok Kumar DWIVEDI|2022年|インド|23分|言語:ヒンディー語|字幕:日本語、英語
上映日 | 時 間 | 会 場 | ゲスト登壇(予定) |
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3/11土 | 13:00《短編D》 | 大阪中之島美術館 | |
3/16木 | 10:30《短編D》 | 大阪中之島美術館 |
※プログラム《短編D》『燕は南に飛ぶ』『海の彼方 それから』『Shall We Love You?』『甘露』と併映

- 出 演
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ラジェシュ・タイラング
ソーナル・ジャー
ウディット・アローラ
アハサース・チャンナー
アシュトーシュ・ソーハン - 作品解説
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本作は2015年にウッタルプラデシュ州で起きたダドリ事件を彷彿とさせる。ヒンズー教徒にとって牛は神聖な生き物だが、あるムスリム一家が牛肉を食べているという噂が流れ、それを聞いてヒンズー教徒の一団が暴徒化し、その一家を襲ったのだ。この事件は山形国際ドキュメンタリー映画祭2019で上映されたアナンド・パトワルダン監督の『理性』(2018)でも取り上げられている。パトワルダン監督の取材によれば、この事件はヒンドゥー至上主義的な考えを持つ人々が企てたものであり牛肉と噂された肉は実際にはマトンだったこと、隣家のムスリム家族を暴徒からかくまったヒンズー教徒もいたことが明らかにされている。インドにおいてヒンズー教徒とムスリムが敵対心をあらわに対立しているわけではない。彼らは互いを尊重し友好的に交流している。しかし何か火種が投下されたときに、暴動に巻き込まれ命を取られるかもしれない……そんな不安と緊迫感がこの『騒動』からは伝わってくる。
インド映画の製作現場で経験を積んできたアロック・クマール・ドゥヴィヴェーディー監督。本作は初めて自身でメガホンを取った作品。[内海千広]