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バイ・シュエ監督《来るべき才能賞》受賞

  • 日本初上映

コンペティション部門

過ぎた春

The Crossing [過春天]

監督:バイ・シュエ(白雪)

Director: BAI Xue|2018年|中国|99分

過ぎた春
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出  演
ホアン・ヤオ(黄堯)
スン・ヤン(孫陽)
カルメン・タン(湯加文)
作品解説

香港人の父と中国人の母を持つ16歳のペイペイは、深センから毎日国境を越え、香港の高校に通っている。母は家で友達と麻雀に興じてばかり。父は香港で別の家族を持ち、国境付近でトラック運転手をしている。孤独なペイペイにとって一番楽しいのは、学校で親友ジョーと過ごす時間だ。北海道旅行を夢見て、学校で小遣い稼ぎをしていた二人は、船上パーティーでクールな青年ハオに出会う。ジョーがハオに好意を持つ中、ハオからスマートフォンの密輸団を紹介されたペイペイは、旅費欲しさから危険な裏仕事に手を染めるのだった。

英題は“The Crossing”。二つの国のアイデンティティーを持ち、毎日国境を行き来しているペイペイに、現代社会で起きている様々な越境の問題を重ねながら、青春の瑞々しさと揺らぎをビビッドな音楽と共に表現。入念なインタビューやリサーチを重ねたうえで脚本を執筆したバイ・シュエ監督は、今まで中国映画であまり描かれることのなかった青少年の裏事情もリアルに描き、社会派の一面も垣間見せた。長編デビュー作となる本作で、ジャ・ジャンクーが主宰する平遥国際映画祭の最優秀作品賞を受賞。本作のエグゼクティブ・プロデューサーを務めるティエン・チュアンチュアンもその才能を認める、中国映画界期待の新星だ。