ハン・ガラム監督 コンペティション部門《スペシャル・メンション》受賞
- 日本初上映
コンペティション部門
アワ・ボディ
Our Body
監督:ハン・ガラム
Director: HAN Ka-ram|2018年|韓国|95分
上映日 | 時間 | 会場 | ゲスト登壇(予定) |
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3/9土 | 14:10 | シネ・リーブル梅田4 | |
3/15金 | 13:20 | ABCホール | ◎ |
【開催レポート】
- 出 演
- チェ・ヒソ
アン・ジヘ - 作品解説
アラサー女性チャヨンは公務員試験に幾度も失敗。ついに試験を放棄すると恋人には去られ、母親には疎まれてしまう。ある夜、出会った美人ランナーのヒョンジュに魅かれ、自分も走り始めるが、やがて肉体の変化とともに自分を取り戻していく。ヒョンジュの突然の死によって動揺するものの、以前の自分とは違うことを明確に自覚するのだった。
主演のチェ・ヒソは『金子文子と朴烈』(OAFF2018オープニング作品)の文子役で一躍ブレイク。卓越した語学力を駆使し、ロゴスの化身の如く鋭利な舌鋒で帝国主義批判を繰り広げる一方、鮮烈なエロティシズムを漂わせた。本作では高学歴でもまともな就職が困難な韓国社会を背景に、抜け殻のようだった女性が肉体の再生のみならず、自己の確立まで成し遂げようとする姿を巧みに演じている。
主人公の家族は母と妹、主な知人・友人もすべて女性という設定には女流監督らしいこだわりが感じられるが、主人公が憧れたヒョンジュの不可解な死が示唆するように、決して単純な肉体や女性賛歌に留まるものではない。評価の分かれたラストシーンにもそのことがよく表れていよう。