- 日本初上映
コンペティション部門|HONG KONG NIGHT|特集企画《Special Focus on Hong Kong 2019》
みじめな人
Still Human [淪落人]
監督:オリヴァー・チャン(陳小娟)
Director: Oliver Siu Kuen CHAN|2018年|香港|111分
上映日 | 時間 | 会場 | ゲスト登壇(予定) |
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3/9土 | 12:00 ※完売 | シネ・リーブル梅田4 | |
3/14木 | 18:30 | ABCホール | ◎ HONG KONG NIGHT |
【開催レポート】

- 出 演
- アンソニー・ウォン(黄秋生)
クリセル・コンサンジ
サム・リー(李璨琛)
イップ・トン(葉童)
ヒミー・ウォン(黄定謙) - 作品解説
工事現場での事故の影響で、全身麻痺状態になってしまった初老の男性・昌榮。孤独な一人暮らしを強いられる彼のもとに、フィリピンから住み込み介護の家政婦がやってくる。彼女イヴリンは、広東語を話せない。コミュニケーションがとれず、イライラをつのらせる昌榮であったが、ひたむきに介護を続けるイヴリンの姿は、ゆるやかに彼の心をときほぐし、気がつけば二人は親友のような関係になっていたのであった。
中国語で“阿媽”と呼ばれる(フィリピン人を中心とした)出稼ぎ外国人家政婦は、香港社会を支える重要な人的リソースであり、それゆえに香港・フィリピン両地の映画に登場することもしばしばあるのだが、多くの場合、それらは物語の背景に過ぎないか、「フィリピン人労働者のつらい現実」を描くためのテーマであったという印象が強い。しかしながら本作は「香港人雇用主と阿媽の(限りなく愛情に近い)友情のドラマ」という、ありそうでなかった世界を構築した、香港映画史的にも重要な1本といっていいだろう。長い俳優キャリアの中でも最高レベルの難役に挑んだ昌榮役のアンソニー・ウォンは、香港電影金像獎の主演男優賞にノミネートされた。