午後よりゲスト登場回が続いたシネ・ヌーヴォ。
『日本の悲劇』(コンペティション部門)では、小林政広監督が2度目の登場となりました。(10日の登壇時の様子はこちら)
本作はモノクロ作品でかつ長回しを多用した演出。「役者泣かせですね」という感想に「スタジオドラマをやってみたいと思って管理しました、アドリブは全くありません」と監督。
仲代達矢さんには「舞台役者だから長回しでもできると思うでしょ?でも、舞台と映画は違うんだよ」ということを言われたそう。また、北村一輝さんの役回りは当初違っており、声だけの出演だったとか。
また、なんと撮影順は、現在からだんだん過去にさかのぼって行われたとのこと。「一番最後にトップのシーンをもう一度撮ったことで役者が役になじんだのでよかった」と、監督の演出法を少し垣間見れたようでした。
続いて、『はなればなれに』(特集企画《日本映画人のニュー・フロンティア》)が上映に。
下手大輔監督、出演の城戸愛莉さんが登壇されました。
出演の城戸愛莉さんに対して、前出演作から「自然がよく似合う、また素直よりもひねくれた性格が似合いますね」との感想がとびだしました。
また、役作りとして、普段から表情を変えずに生活したとのこと。長回しを多用するなど、小津安二郎作品を研究してきた下手監督のこだわりがつまった長編デビュー作。
因みに、劇中でメロンを切るシーンが作中にありましたが、本来はスイカだったとか。なぜ、変わったのか……撮影用にスイカを用意して冷蔵庫に置いておくと、「どうぞ〜」と言って調理のおばさんが切ってしまったというハプニング(!)もあったため、とか。撮影中は色々なことがおこる!そんなエピソードが伺えました。
2回目の上映となった『アイ・ドゥ・ビドゥ・ビドゥ』(コンペティション部門)。
エンディングでは音楽にあわせてお客様の手拍子♪上映後には拍手が!そこにクリス・マルティネス監督と出演のユージン・ドミンゴさんが登場。フィリピンの方も多く来られていたようで、とても賑やかな雰囲気でQ&Aが始まりました。
司会者が「歌に踊りに、さらに終盤ではラブシーンまで……びっくりしました」と感想を述べると、ユージン・ドミンゴさんは「役を演じるのは難しいけど脱ぐのは簡単でした。今日は寒いので服を着ていますけど……」と会場を沸かせました。
やはり今回も観客から「曲をどのように構成したのか?」と質問が。
70年代から活躍し、フィリピンのビートルズとも言われているAPO Hiking Societyの楽曲を全編にて使っている本作。曲をすべて聞いてから脚本を書いたそうで、ラブソングが多いことから「愛」がテーマの映画になったとクリス・マルティネス監督。
ユージン・ドミンゴさんの大ファンの観客からは、次回作のことを聞かれるとユージン・ドミンゴさんが「日本の男性に恋をするお話」だと判明。しかも監督はクリス・マルティネスさん!今、出演してくれる日本男性を探しているそうで、会場を見渡して「オーディションをしましょうか?」と言うと会場も笑いに包まれました。
取材を受ける、クリス・マルティネス監督と出演のユージン・ドミンゴさん。
お二人とも甘いものがお好きなようです。
第七芸術劇場
CO2助成作品の『丸』の舞台挨拶が上映前に行われました。
学生時代から鈴木監督と一緒に映画を作ってきたという松浦祐也さん久々の出演とのこと。「こんな形で公開出来るようになるとは」と驚きを語りました。
(左から)上野修平さん(ラインプロデューサー)、今村左悶さん(音楽)、松浦祐也さん(出演)、鈴木洋平監督
音楽の今村左悶さんはプロデューサーとしても参加することになり色々な方に相談し、「今持っている映画の知識を詰め込んで戦うように」アドバイスされたとのこと。
ラインプロデューサーの上野修平さんは「撮影に入る直前に監督から新キャラが1人増えると言われて、ふざけんじゃねぇと思っていたら俺の名前が書いてありました」と語り会場から笑いが。 上野さん評するところ「スタッフの心をつかむのがうまい監督」という鈴木監督。観客の心は掴めたか皆さんの感想が楽しみです。
『離ればなれの』(海外インディペンデント作品)の上映前舞台挨拶と上映後にはQ&Aが行われました。
常に社会的問題を映画の題材として取り上げてきたキム・ペクジュン監督は「ヨンビョン出身の姉弟を主人公にしていますが、こういった子供達に私達に何ができるのか。問題提起をしたかった。」とのこと。
ミョンヒ役のチュ・ダヨンさんと弟・ミョンホ役を演じたチャン・テヒョンさんは共に日本語で挨拶。観客の笑顔と拍手も一際大きくなりました。
3年ぶりに作品を観た感想についてチュ・ダヨンさんは「私キレイになったわと思うと同時に(笑)、改めて観ると悲しい気持ちが湧いてきました」
チャン・テヒョンさんも「私も全く同じ気持ちです。撮影で覚えているのは木の上の凧を取るシーンで近くにある沼が怖くて泣いてしまったことです」と可愛らしいエピソードを披露。
舞台上でも本当の姉弟のように仲のよい姿が微笑ましい2人。チュ・ダヨンさんは「姉と弟の役なので、親しくなるため一緒にご飯を食べたり撮影中もずっと一緒にいる努力をしました」
劇中、他人の赤い財布を中身を確認するまで自分のものだと間違えるシーンについて、 “韓国の女性はみんな赤い財布を持っています”と聞かされたことがある、と司会者。すると、チュ・ダヨンさんの「私も持っています」というコメントに会場は爆笑となりました。
監督の次回作はこの夏撮影予定の「モンスターズ」という校内暴力を取り扱った作品です。こちらも続報が楽しみです。
プラネット・スタジオ・プラス・ワン
『こども映画ワークショップ』、『GET BACK NIGHT』、『貧しき人々』の上映がありました。
『貧しき人々』では、上映前に予定になかった主演・プロデューサーのワン・シンホンさんが登場!嬉しいサプライズとなりました。
17日(日)トーク・セッション「アジアン・ミーティング2013」の模様はこちら
『GET BACK NIGHT』の上映後には山田剛志監督が登場。
地の利がないなかで、関西を転々としたロケしたこと、初長編監督作だったので、時間をかけるかけないのさじ加減(現場での判断)を今回学んだ、とその経験は大きかったよう。
いままでだったら最低限少人数の見知った仲間たちとの撮影だったが、今回は人数も多く初対面の人たち、コミュニケーション能力が求められた。
観客からは、厳しめの感想も飛び出したが「貴重な意見として受け止めたい。」とこの上映の場もまた、監督にとって貴重な経験の場になったかのようでした。
今回の、「いじめ」のテーマは、いつか取り上げたいと思っていたことだったそう。今後、監督がどのようなものをつくりだされるのか、楽しみに感じた時間でもありました。
- 開催日
- 3月17日(日)vol.1
『GF*BF』(特別招待作品部門)ファンミーティング - 3月17日(日)vol.2
トークセッション「アジアン・ミーティング2013」
インディ・フォーラム部門 CO2授賞式 - 3月17日(日)
クロージング・セレモニー - 3月16日(土)vol.1
- 3月16日(土)vol.2
- 3月16日(土)
トークセッション「台湾映画の現在(いま)を語る」
「インディペンデント映画とCO2の未来図」 - 3月15日(金)vol.1
- 3月15日(金)vol.2
- 3月15日(金)
特別シンポジウム「旅人が見る世界」
トークセッション「GTHの7年とちょい話」
交流イベント ウエルカム・パーティ - 3月14日(木)
Hong Kong Night - 3月13日(水)
- 3月12日(火)
- 3月11日(月)
- 3月10日(日)
- 3月9日(土)
- 3月8日(金)
オープニング・セレモニー - 3月4日(月)5日(火)
プレオープニング
特別上映『セデック・バレ 太陽旗』
試写会『だいじょうぶ3組』 - 3月3日(日)
おおさかシネマフェスティバル