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映画祭開幕!詰めかけたお客様の熱気高まるオープニング・セレモニー

いよいよスタートの第13回大阪アジアン映画祭。今年のオープニング・セレモニーは、会場を阪急うめだホールに移し、満席の中、オープニング作品『朴烈(パクヨル) 植民地からのアナキスト』の日本初上映が行われました。

上倉庸敬大阪映像文化振興事業実行委員会委員長

FM OH! DJ 小早川秀樹さん

上映に先立ち行われたオープニング・セレモニーは、FM OH! DJ小早川秀樹さんのMCで進められ、上倉庸敬大阪映像文化振興事業実行委員会委員長の挨拶の後、『朴烈(パクヨル) 植民地からのアナキスト』主演のチェ・ヒソさんのほか、インドネシア映画『牌九』出演のイリーナ・チュウさん、プロデューサーのテクン・ジーさん、日本映画『スティルライフオブメモリーズ』矢崎仁司監督『種をまく人』竹内洋介監督、シンガポール・日本合作『TOURISM』宮崎大祐監督、日本・スロベニア・マケドニア・マレーシア合作『どこでもない、ここしかない』リム・カーワイ監督、日本・韓国合作『あなたの宇宙は大丈夫ですか』出演の一谷伸さん、プロデューサーのイ・ジョンオンさんがご登壇されました。

(左から)『牌九』 テクン・ジー プロデューサー
『牌九』イリーナ・チュウさん
『朴烈 植民地からのアナキスト』チェ・ヒソさん

(左から)『TOURISM』宮崎大祐監督
『種をまく人』竹内洋介監督
『スティルライフオブメモリーズ』矢崎仁司監督

『あなたの宇宙は大丈夫ですか』
イ・ジョンオン プロデューサー(左)、一谷伸さん

登壇者を代表し、リム・カーワイ監督から「今まで6本長編を作りましたが、1本を除いて全て大阪アジアン映画祭で世界初上映、もしくは日本初上映をしています。今回も世界初上映の作品を持ってくることができてうれしいです。大阪にはすごく思い出があり、すごく面白く、そしてアジアに近い場所。これからも大阪で映画を作っていきたい」と挨拶がありました。

『朴烈(パクヨル) 植民地からのアナキスト』主演のチェ・ヒソさん、ゆかりある大阪での凱旋日本初上映に感激!

続いて行われた『朴烈(パクヨル) 植民地からのアナキスト』主演チェ・ヒソさんの舞台挨拶では、最初から映画同様とても流ちょうな日本語で、「韓国の俳優ですが、小学生の頃大阪で暮らしたことがあるので、日本語が話せます。初めて演劇をしたのは小学校5年生の頃。日本初上映が大阪というのは本当に光栄で、すごく縁を感じます」と凱旋上映を心から喜んでいらっしゃるご様子。途中、客席に駆けつけた当時の担任の先生に、チェさんが呼びかける微笑ましい一幕もありました。

チェさんが今回演じた金子文子は、大正期に活動した無政府主義思想家。「金子文子は幼い頃貧しい環境で、親に捨てられた辛い過去がある。その辛さと過去から、どのようにして堂々として強い女性に育ったのか。私が役者として研究したい部分だったので、自分がその経験した気分になるまで、自伝や手記を10回ぐらい読みました」と役作りに没頭した様子を振り返りました。

本作は、チェさんの役作り同様、朴烈と金子文子の手記を基に脚本が書かれたそうで「テーマは重いかもしれませんが、イ・ジュンイク監督の演出はとても面白い部分が多く、笑っていただきたいと思う部分もあります」。実は金子文子は冗談やいたずらが好きだったそうで、チェさんは、特にフェデリコ・フェリーニ監督“La Strada”(『道』)のヒロイン、ジェルソミーナを参考にしたのだとか。

チェさんの力強く、かつ茶目っ気のある演技を引き出した韓国の名匠イ・ジュンイク監督のことに話が及ぶと、「最初は怖いお父さん風だったが、今では一緒に仕事をしたい監督ナンバーワン。心の中がとても温かく、役者たちのコンディションを常にチェックしてくれた」と全面的な信頼を寄せていることを語られました。また、朴烈役イ・ジェフンさんの大ファンだったので、恋人であり同志の文子役が決まった時は、キャーと叫んだそうです。

堂々とした演技とは裏腹な、可愛らしい一面を見せたチェさん。最後には客席にいた共演者のハン・ゴンテさんを舞台に呼び、二人で日本のファンにメッセージを送りました。

笑顔が素敵で、短時間ながらとても内容の濃いトークを披露してくれたチェさんに、いつまでも惜しみない拍手が送られました。
その後行われた『朴烈(パクヨル) 植民地からのアナキスト』オープニング上映後も、観客の皆さんから大きな拍手が巻き起こり、映画祭のスタートにふさわしい一日となりました。

チェさんからは、動画メッセージを寄せていただきました。InstagramFacebookTwitterでご覧になれます。

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