特別招待作品『ブルー・ブースタマーンティー』のミコ・リヴェロ監督を囲むファンミーティングが、3月16日、九条の喫茶ケルンで行われました。昭和の香り漂う、ザ・純喫茶とも言うべき喫茶ケルンの2階で、和気あいあい、大阪名物のたこ焼きとミックスジュースを頂きながら、笑いの絶えない楽しい会となりました。

フィリピンの出稼ぎ労働者が、日本の戦隊ドラマでスーツアクターとして働く奮闘をコミカルに描いた本作。会場には、実際に戦隊ものドラマに出演経験のある方がお二人(そのうちのお一人は、本映画祭特別企画作品『あいときぼうのまち』に出演の黒田耕平さん)もおられ、オタク度満点のトークが展開されました。日本のアニメや戦隊ものにいかに影響を受けたかを熱く語る監督。映画の設定は1990年代。フィリピンの海外出稼ぎ労働者が急増した時代であり、日本のアニメや戦隊ドラマがフィリピンでブームになった時代。監督の父親もアメリカに出稼ぎに行かれたそう。監督は子供の頃、親が不在の子供たち同士で集まり、一緒に日本のテレビ番組を見て育ったそうです。
- ミコ・リヴェロ監督、黒田耕平さん(右)
監督は、「子供の頃は友達に自慢するために、自分のパパはプロレスラーだと嘘をついていたけど、大人になって、父親が家族のためにいかに頑張って働いてくれていたのかを知った。この作品をフィリピンの映画祭で初めて上映したときに、自分の父親と、今、親が海外出稼ぎで離ればなれになっている子供たちに捧げたいと思った。」と心情を吐露。
最後に、次は本格的なフィリピン発の戦隊ものを撮りたいと監督の野望をお聞きして、お開きになりました。あっという間の1時間でした。
大阪アジアン映画祭の交流イベントの1つ「アジアの監督たちと行く中之島クルーズ」が映画祭最終日に行われました。連日の天気とうってかわって穏やかな日差しのもと、ABCホール前「ほたるまち港」から出発。グリコの看板など大阪の見所をたっぷり楽しめる中之島のクルーズに、来日したゲストの方々も一緒に乗船したお客様と共に楽しんでいらっしゃいました。
- このゲストメンバーで、いざ出発!
船内は劇場とはまた違った和気あいあいとした雰囲気で、ゲストの方々との距離も近く感じられ、Q&Aコーナーでも「大阪を舞台に映画を作る予定はありますか?」「私を主演女優にするならどんな物語にしますか?」などお客様からも質問が積極的に飛び交っていました。またゲストからのサイン入りバッグをプレゼントするじゃんけん大会ではヤン・リーナー監督の中国式じゃんけんがあったりと、大盛り上がり。
お客様の中では幼い頃に見たランラン・ショウの映画をもう一度スクリーンで観ることが出来ると思ってなかったので今回は観られて嬉しい、とおっしゃってくれる方がいたり、フィリピン映画が面白かったと感想をいただけたり、映画祭に足を運んでいただいた方々の声も直接聞かせていただいた貴重な時間となりました。最後は審査員のユージン・ドミンゴさんの「たこ焼き食べたい!おおきに!」と関西弁も混ぜた挨拶で締め括られ、約1時間半のクルーズが無事終了しました。
ゲストたちも、つかの間の大阪観光を満喫された様子。
- (左から)『2014』セレリナ・ジュディサリ プロデューサー、ハヌン・ブラマンチョ監督、Widhi Susila UTAMAキャスティングディレクター
- 『インスタント・マミー』主演のユージン・ドミンゴさん(審査委員)
- (左から)『シフト』シージ・レデスマ監督、『アニタのラスト・チャチャ』シーグリッド・アーンドレア P・ベルナード監督、 撮影のアルマ・ロドリゲス・デラ・ペーニャさん、『もしもあの時』ジェロルド・ターログ監督
- お天気でよかった!
- 楽しんでいただいてよかった!
- (左から)『春夢』ヤン・リーナー監督(審査委員)と監督のお父様
- (左から)『アニタのラスト・チャチャ』シーグリッド・アーンドレア P・ベルナード監督、撮影のアルマ・ロドリゲス・デラ・ペーニャさん
- (左から)『インスタント・マミー』主演のユージン・ドミンゴさん(審査委員)、『2014』セレリーナ・ジュディサリ プロデューサー
- (中左から)『ある複雑なお話』キウィ・チョウ監督、『インスタント・マミー』主演のユージン・ドミンゴさん(審査委員)
- ファンと共に、『春夢』ヤン・リーナー監督
- 『ある複雑なお話』キウィ・チョウ監督
- (左から)『アニタのラスト・チャチャ』撮影のアルマ・ロドリゲス・デラ・ペーニャさん、シーグリッド・アーンドレア P・ベルナード監督、『シフト』シージ・レデスマ監督
じゃんけん大会!
じゃんけん大会で、船上は大盛り上がり。プレゼントをゲットされた方、おめでとうございます!