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「意味のあるドラマ作品ならば、多くの観客に受け入れられることを実証」

ベトナム作品『草原に黄色い花を見つける』

〈小特集:刷新と乱れ咲き ベトナム・シネマのここ数年〉の『草原に黄色い花をみつける』が上映となり、プロデューサーのチン・タィン・タムさんが登壇されました。

本作はベトナムでのベストセラー小説が原作になっているが、映画化の条件がなかなか合わずプロジェクトがスタートするまでに時間が掛かった上、脚本にも1年をかけたそう。映画の舞台となっている1989年とはどのような時代だったのか、という質問に「その時代の農村部は映画そのままのような状態。とても貧しかったが、貧しさの中に兄弟、家族との愛を育んでいた。その情景を映画で描きたかった」とのお答え。

次に、現在のベトナム映画界の状況について語られました。「ベトナムのフィルムマーケットは小さいが、成長スピードは速い。年平均50%増である。マーケットの中で30%がベトナム映画。とはいえ、コメディ映画が主流で年齢層は16歳~35歳がメイン。そんな状況の下、この映画には、国・民間から100万ドルの大金が投資されていて動員を心配していたが、結果大ヒット!多くの観客に受け入れられ、意味のあるドラマ作品ならば多くの観客に受け入れられることを実証でき、投資をした人たちも、映画の製作サイドも嬉しく思いました」とのこと。

子役のキャスティングについては、「選ぶ際は役にあっていることを重視し、メインの兄弟2人は映画前は無名の子役だった。ムーン役の女の子は芸歴の長い子役だったが、みんなとても良い子役で、映画の影響か今はスターです。」と話されるなど、プロデューサーの目線で語られた有意義な時間となりました。

笑いの絶えない観客とゲストが一体となったトークに『椿、母に会いに』

《インディ・フォーラム部門》『椿、母に会いに』の上映が終わると、会場には拍手がおきました。映画の余韻が冷めない会場に髙木駿一監督と、出演の谷啓吾さんがご登壇。

「初上映で、まだまだどんな反応がでてくるかは手探りの状態です。ぜひともみなさんのご感想が聞きたいと思っております」と監督はにこやかにご挨拶。続いて谷さんが「どうも、スカウト役の人です」と挨拶されると会場から笑い声が。この物語を考えたきっかけについて監督は「(主人公の)椿という内気なキャラクター自体は8年前に考えた企画からいました。今マスクを手放せない人が多いと感じていて、マスクをしている主人公ってすごくリアルなんじゃないかと思って。今の時代に椿が生きていたら、そういう状態になっていたかもしれない、というふうに結びついていきました」とコメント。

髙木駿一監督

谷啓吾さん

会場から「主人公の彼氏役の木村知貴さんがほぼ全裸で登場しますが、戸惑いはなかったのですか」と質問があると、監督は「木村さんは最初から『いくらでも脱ぎますよ』と言ってくれました」とご返答。会場にはまたもや笑いがおきました。

最後は監督、谷さんともに「映画の感想を伝えていただけたら」と会場に呼びかけられました。笑いの絶えない会場が一体となった素敵なQ&Aの時間となりました。

《オーサカ Asia ナイト in 中崎町》開催!

《オーサカ Asia ナイト in 中崎町》のこの日、18時より「AManTo Bar 朱夏」での語らいの場が設けられ、23時より「プラネット・スタジオ・プラス・ワン」にて特別オールナイト上映が行われました。ゲストたちも足を運ばれ憩いの場となりました。

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