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開催レポート 7日目

3月14日(木)vol.4
インドネシア・ガラ上映+ディスカッション

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インドネシア多様な文化に触れる美味しい一作『アルナとその好物』

特集企画《ニューアクション! アジア》の『アルナとその好物』がインドネシア・ガラ上映されました。上映後、在大阪インドネシア総領事館総領事ミルザ・ヌールヒダヤットさんとプロデューサーのメイスク・タウリシアさんが挨拶に立たれました。

ヌールヒダヤットさんは「こんにちは。お越しいただいた皆様に、そして大阪アジアン映画祭に感謝と敬意を表します。この映画が選ばれたことで、映画にかかわった皆さんを誇らしく思います。そして将来、ますますインドネシアの映画がこの大阪アジアン映画祭に多く選出されることを願っております」とお礼を述べられ、続けて「様々なグルメや文化と同じくこの映画を通じて、日本の皆様にインドネシアにますます興味をもっていただきますよう願っております。なぜなら映画も文化のうちから生み出されたもので、映画にはその国の様々な事情や国民性が反映されるからです」と述べられました。

ミルザ・ヌールヒダヤットさん

メイスク・タウリシアさん

プロデューサーのメイスク・タウリシアさんからは、来場へのお礼が述べられた後「どうでしょうか?みなさんおなかがすかれましたでしょうか??もし皆さんが、すごくおなかがすいたと思われたなら、この映画は凄く成功したのかなと思います!」と話され、会場から大きな拍手がおこりました。

その後、上映のあったABCホールから場所を「PINEBROOKLYN」に移し、インドネシア料理をいただいた後、ディスカッションが始まりました。

「料理の映画を観られたばかりで、インドネシア料理も堪能されて、満足されたのではないでしょうか?」と集まった満員のお客様に声を掛けられた在大阪インドネシア総領事館総領事ミルザ・ヌールヒダヤットさん。昨今のインドネシア映画について聞かれると、非常に発展をとげている、とし「映画を通じてインドネシアとはどういうところなのか、インドネシアの暮らしがどうなのかを知ることができる。今後もいろいろな映画がつくられていくと思います。海外にインドネシアの映画を広めていくということは、やはりインドネシアの文化的な外交も兼ねていると考えております。インドネシアと日本の外交は昨年で60周年を迎えました。長い歴史の中で映画も外交の重要な役割を果たすと思います」と話されました。

プロデューサーのメイスク・タウリシアさんは「映画を観た後でインドネシア料理はどんな料理なのか味わえる機会を与えていただき感謝いたします」とご挨拶。また作品については「インドネシアは多様な国で、たくさんの宗教や民族があります。そこで映画も多様性を考慮して、離れた4つの地域を舞台に描きました。それぞれがたくさんの課題を抱えているのですが、同じ食卓を囲んで話し合うことを重視しています」と紹介されました。

主要キャストについて「4人ともベテランですが、出演してくれて嬉しかったです」とし、「食べながらしゃべるというのは難しく、4人がオーケストラのように息が合っていないといけないのですが、4人の息はぴったりでした」と振り返りました。

作品では、鳥インフルエンザを扱っているが「今日食べていただいた鳥料理(串焼き)はインドネシアの代表的な料理です。この鳥は私が選んだものなので安心ですよ」と笑顔をみせつつ「食を通じてインドネシアのことを知るなら、地方の大衆的な食堂で食べるのが一番です。私も心斎橋でたこ焼きを食べながら人々の様子を観察しています」とタウリシアさん。また映画の検閲について話がおよぶと「インドネシアでは映画の検閲はあります。この作品は“17歳以上可”に分類されています。描写的なことではなく内容的に判断されました」と説明されました。

インドネシアでは2016年から外国資本が入れるように映画製作の場が開放されたそう。それに伴い映画館が増え、観客も増えたという。タウリシアさんから「映画人には良いことですね。現在、韓国のCJエンタテインメントや日本の日活との合同の作品もあります」とのこと。また本作でのCJエンタテインメントの位置づけはエグゼクティブプロデューサーであり、映画の内容にコメントすることはあるが、最終的にはエドウィン監督の判断に任せられたと話されました。

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