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開催レポート 1日目

3月4日(金)
オープニング・セレモニー/TAIWAN NIGHT

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TAIWAN NIGHTも同時開催!

「故郷に帰る」ドキュメンタリーで、心温まるオープニングに。

今年のオープニング・セレモニーは、オープニング作品と《TAIWAN NIGHT》上映作品を兼ねた海外初上映となるドキュメンタリー作品『湾生回家』の上映前、梅田ブルク7にて開催されました。

上倉庸敬 大阪映像文化振興事業実行委員会委員長

司会(右端):橋詰優子アナウンサー(朝日放送)

まず壇上に呼び込まれたのは、上倉庸敬大阪映像文化振興事業実行委員会委員長。「オープニングは日本統治下に台湾で生まれた日本人が懐かしい人々を探すうちに台湾を父、母、故郷と想うドキュメンタリー『湾生回家』です。アジアのエネルギーと内なる深さ、独自性を尊重してのつながりあい、そうした和をいきいきと感じさせる作品をこれまで最大の55作品選びました。クロージングの『モヒカン故郷に帰る』までアジアの今を存分にお楽しみください」と挨拶しました。

『湾生回家』
ホァン・ミンチェン監督

『欠けてる一族』
ジャン・フォンホン監督

『雲の国』
ホアン・シンヤオ監督

『The Kids』
サニー・ユイ監督

『あの頃、この時』プロデューサー
ミシェル・チュウ氏

舞台には、《台湾:電影ルネッサンス2016》上映作品の『湾生回家』ホァン・ミンチェン監督、コンペティション部門も兼ねる『欠けてる一族』ジャン・フォンホン監督『雲の国』ホアン・シンヤオ監督『The Kids』サニー・ユイ監督『あの頃、この時』プロデューサーのミシェル・チュウ氏オーサカ Asia スター★アワード受賞の永瀬正敏さんが登壇。

『KANO 1931海の向こうの甲子園』(OAFF2014)オープニング上映のゲストとして『KANO』出演者のみなさんとOAFF史上最大人数の登壇で盛り上がったことも記憶に新しいところですが、その後も台湾で活躍され、交流を重ねている永瀬さんらしい気持ちのこもった挨拶が印象的でした。「ここに呼んでいただき非常に感激しています。アジアの映画人の皆さん、ようこそ、大阪へ。皆さんと一緒にこの場に立たせていただいていることとを非常にうれしく思います。」

台湾文化省副大臣
陳永豊氏

今年は、オープニング・セレモニーに引き続き、OAFF恒例となった《台湾:電影ルネッサンス2016》TAIWAN NIGHT台湾文化省副大臣 陳永豊氏が「絆」という言葉を巡るエピソードを披露し、1999年の台湾大地震、2011年の東日本大震災を経て、絆は「自分の友人や家族のようにお互いをいたわり合うのが本来の意味」であり、それがより強い意味を持つようになったと語られました。

また、『湾生回家』について「70年前、40~50万人の台湾で生まれた日本人が強制的に日本に戻されるという歴史的事実があり、このような歴史の悲劇、過ちは決して忘れてはなりません。今申し上げたいのは一つ。心があるところ、そこが一人一人の故郷です」と力強く挨拶されました。

《TAIWAN NIGHT》に引き続き行われた『湾生回家』の舞台挨拶では、ホァン・ミンチェン監督をはじめ、プロデューサーの范健祐氏内藤諭氏、出演者の富永勝さん家倉多恵子さん清水一也さん松本洽盛さん竹中信子さんが登壇されました。

ホァン・ミンチェン監督

范健祐氏

内藤諭氏

富永勝さん

家倉多恵子さん

清水一也さん

松本洽盛さん

竹中信子さん

ホァン・ミンチェン監督は、「70%以上が日本語なので、日本で上映し、どのような反響があるかワクワクしています。とても温かいストーリーなので、この映画によって日本と台湾がもっと温かい関係になることを祈っています」と挨拶。

また、出演者を代表し、富永勝氏が「こういう場には慣れておりません。89歳になりますが、あがっております」と語って会場から笑いを誘った後、昨日突然ファンだという方が富永さんを訪ねたことを披露。台湾の若い人たちが日本に大変興味を持ち、歓迎してくれたことに感謝の言葉で挨拶をしめくくりました。

ファンが訪れるとは、いったいどんな方なのかと会場の皆さんの期待が高まる中、オープニング作品『湾生回家』の上映が始まると、思わずニヤリ。元気でやんちゃな富永さんをはじめ、舞台挨拶で登壇された皆さんが作品中で自身の故郷、台湾を旅し、生い立ちを振り返っていく姿が丹念に映し出されます。

上映後の大きな拍手は、会場で監督をはじめ出演者の皆さんが一緒に観ていたことが分かるや、あっという間にスタンディングオベーションに変わり、上映後に思わずハンカチが必要になった人も。「故郷に帰る」オープニングは、会場が故郷のように温かい気持ちで包まれました。

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