開催レポート
 
3月13日(木)7日目 vol.1

 

映画制作のきっかけは不信感?!心情を暴露

2回目の『友達』上映に遠藤幹大監督による舞台挨拶が行われました。

東京芸術大学大学院映像研究科の第7期修了作品である本作について、「普段は自分の実体験を基にするような作品は作らないタイプだと自分では思っているが、俳優の友人との関わりの中でよくわからない時があって、仲がいいんだけど不信を抱く瞬間もあったりする。そういう感触みたいなのを映画にしたら面白いんじゃないかな、ということでこの作品をつくった。この映画を介して観客の方々にそういう体験をしていただければと思う。」と抱負を述べました。司会から「この映画をつくったことでその不信感を払拭することができましたか?」と問われ、監督は「より不信感が強まってしまいました(笑)」と答え、会場の笑いを誘いました。

 

 

 

タン監督の熱き語りで歴史の紐が解かれたQ&Aの時間

日本初公開となる『戦酒』の上映に、ピーター・タン監督が登壇されました。

上映後のQ&Aでは、身振り手振りを加えつつとても力強く、台湾・金門島の歴史やその背景などについて熱く語ってくださいました。

この映画は、タン監督や監督の師匠が昔から撮っていたドキュメンタリーの一部分や、実際に軍事施設に足を運び借りてきた映像が散りばめられており、観客からは「歴史は記録されるもの、伝えられるものだと感じました」という意見がでました。

当時、胡連将軍という人物は非常に大きな勢力を持ち、毛沢東でさえ正面衝突を避けるほどの存在であると同時に、中国と台湾の関係をこれ以上悪化させるべきではないという先見の明を持った人物でもあったようで、「胡連将軍はとても優しく、金門島の住民の生活の改善を考えていた。その結果コーリャンや白米が生産され、日本円にして4000億あまりの富をもたらした」とのこと。
そこで生まれたお酒が、この映画のタイトルにも関係している「金門高粱酒」。アルコール度数が60度近くと、強いお酒だが、監督が会場に「金門高粱酒のお話を聞いたことがある方は?」問いかけると、7〜8人もの方が手を上げられ、中には「普段から飲んでいます」と愛用されている方もいて、これには監督もびっくりされていました。

また、監督は待ち時間に映画祭スタッフが着ているジャンパーをとても気に入ってくださり、なんと「一つ買いたい」と言ってくださってスタッフ一同大喜び!今年から新調したスタッフジャンパー。もちろん進呈させていただきました。